英語では船を女性に例えて表現することがありますが、これには一体どんな理由があると思いますか?また、女性の名前を付けるのは一体どうしてなのでしょうか。
日本では、船の名前に「丸」を付けていることが多いですが、これにも理由があるようです。
そこで今回は、船を女性に例える理由と、船に名前を付ける時の名前の決め方についてお伝えします。
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船を女性に例える理由は?
英語では、昔から船のことを「She」と表現します。そもそも、なぜ物である船に対して、女性として表すのか?
説は数々ありますが、中でも有力な説をいくつかご紹介します
元々、船に関わっていたのは男性のみであり、その仕事のパートナーである船を女性に見立てたためだという説が有力ですが、他にもきらびやかな装飾で飾り立て、それらを維持をするためにお金も手間もかかるからという説もあります。
この他にも、色々な説があるようですが、どれも共通するのは、主に男性目線を通して船を女性に例えているという点です。
これについて、一部の団体からは「セクハラだ!」と騒がれたこともあり、実際にアメリカ国内のとある通信社では、船を従来の「She」ではなく、「it」と呼ぶようにしているそうです。
また、船に関連する用語にも、「ゴッドマザー(命名者)」「処女航海(デビュークルーズ)」「姉妹船」などといったように、女性を用いた名称が頻繁に登場します。
船を女性に例える理由ははっきりしない!昔から女性に例えられていた
そもそも、いつ頃から船を女性に例えるようになったのかはわかっていませんが、古い話ではローマ時代までも遡ると、当時の詩人の作品の中にも、そのような記述が登場するそうです。
いつの時代も、船を自分の愛すべき対象であると捉え、女性に対する意識と同様に扱ってきたということなのかもしれません。女性の立場からしたら、「女性を物扱いするなんてひどい!」と、腹を立てる人もいるかもしれませんが、どちらも男性にとってはかけがえのない大切なパートナーであり、その美しさを維持するためには、それなりに手間や維持費がかかるのも致し方ない、というわけです。
船の対して「She」という表現を使うのに対して、アメリカでは飛行機に関しても同様に、民間機は「She」、軍用機は「he」という名称が用いられています。
日本の船の名前が女性の名前ではなく「丸」がつく理由
「船舶の名称には成るべく其の末尾に丸の字を附せしむべし」
これは、明治33年(1900年)に定められた日本の法律で、それ以降の船には出来るだけ「丸」をつけるようにと推奨されていました。現在でも日本では「丸」の付く船舶が多いのは、そのなごりと言えます。
では、どうしてわざわざ法律で船に「丸」を付けることを推奨していたのでしょうか?
当時の日本は鎖国を経て、海外に対して開国してまもない頃で、まだまだ船舶に関する法律が整備されておらず、国際的な海上ルールに合わせて整備を急いでいる時期でした。そのため、新たに船舶を登録をする際に、日本国籍の船であることをわかりやすくするために、船の名前の最後に「丸」を付けるようにと推奨していたのです。
実は、この「丸」に関する項目は2001年にすでに法律から削除されています。これにより、今ではより自由に船に好きな名前を付けて良いとされていますが、今でも「丸」が使われている船が多いのは、「船=丸」という認識が浸透しているからでしょう。
日本の船の名前に「丸」がつくのにはこんな理由も!
日本の船は、原則として船体に日本語(漢字・ひらがな・カタカナ)で船名を表記することと定められています。船名の多くは地名や都市名、所属する会社名などが使われていますが、船名は船の持ち主が自由に決められるため、この限りではありません。
先程、日本では明治時代から船名に「丸」付けるようにと推奨されてきたというお話に触れましたが、実はそれよりも遥か昔から、船の命名に「丸」は使われてきたのです。
時代を遡り、平安時代のある書物の中には、すでに坂東丸という船が登場しています。
元々は、自分のことを私ではなく「麿」と呼んでいたのが、やがて自分の飼い犬や大切にしている道具などの、愛すべき対象物も「麿」と使うようになり、いつしか「麿」が「丸」に変化したという説もあります。
また、その他には、古くは今で言うところの問屋を「問丸」と呼んでいましたが、問丸の所有する船に対して「丸」を使うようになったという説もあるようです。
西洋の船の名前と日本の船の名前
西洋では船名や船に関わる名称に女性を表す名称が用いられることが多いのですが、日本においてはどうでしょうか?現代では自由に船舶の名称が決められるため、中には女性の名前を付けている船もありますが、数としてはさほど多くはないでしょう。
また、明治時代に「丸」を船舶名に付けることを推奨していた理由も諸説ありますが、軍に所属した船ではなく民間の船だということを明確にするために「丸」が用いられていたという説もあるようです。中には、有名な戦艦の名前にあやかって、「大和丸(戦艦大和に由来)」という船も存在していました。
元々、古代の日本では、巨大な丸太をくり抜いて作られた船が主流で、樹齢100年以上の神社の御神木などが使われていたと考えられています。このような経緯から、「丸太で出来た船」という意味合いで、船名に「丸」を付けるようになったのではないか?とも言われています。
ちなみに、第一次世界大戦以前のドイツの船舶には、全て男性の名称が用いられていたそうですよ。